4回目接種の効果(2022年7月3日)
4回目接種(ブースター2回目)の効果についてはイスラエルから3報の論文が発表されています。
イスラエル最大の医療保険機関が60歳以上の高齢者約18万人(平均72歳)を対象に行った調査によると、4回目接種(4回目接種後7日から30日経過)したグループにおいては、3回のみ接種(3回目接種後4カ月以上経過)したグループに比べて、オミクロン株による感染、発症、入院、重症化、死亡がそれぞれ45、55、68、62、74%少なかったとしています。
Fourth Dose of BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine in a Nationwide Setting | NEJM
また高齢者施設の入所者約4万4千人(平均80.1歳)を対象にした調査では、4回目接種は、3回のみの接種に比べて、感染、入院、重症、死亡をそれぞれ34、64、67、72%、減少させた。
3報目の論文は、ファイザー社製ワクチンの3回接種を終え4か月以上が経過した医療従事者約1000名が対象で、このうち154名(平均59.0歳)がファイザー社製ワクチンの4回目接種を、120名(平均55.1歳)がモデルナ社製ワクチンの4回目接種を受けた。3回目接種のみと比べた4回目接種効果は、感染予防効果がファイザー社製が30%、モデルナ社製が11%であった。発症の予防効果はそれぞれ43%と31%であった。
Efficacy of a Fourth Dose of Covid-19 mRNA Vaccine against Omicron | NEJM