山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信

副反応は

アナフィラキシー反応は稀で治療可能(アメリカ医師会誌2021年2月12日)

Shimabukuro et al., Reports of Anaphylaxis After Receipt of mRNA COVID-19 Vaccines in the US—December 14, 2020-January 18, 2021 アメリカ医師会誌 212日オンライン版
Reports of Anaphylaxis After Receipt of mRNA COVID-19 Vaccines in the US—December 14, 2020-January 18, 2021 | Allergy and Clinical Immunology | JAMA | JAMA Network
(内容)
ワクチンの重篤な副反応としてアナフィラキシー反応が知られている。アメリカで昨年12月に緊急承認された2種類のmRNAワクチン(ファイザー社製とモデルナ社製)接種後に発生したアナフィラキシー反応に関する報告。
昨年1214日から本年118日までに、ファイザー社製のワクチンは約1000万回(9,943,247回)、モデルナ社製は約760万回(7,581,429回)接種され、アナフィラキシー反応の報告は、それぞれ47例と19例であった(表)。100万回あたりの発生頻度はそれぞれ4.7回と2.5回であった。性別では女性が圧倒的に多く、発症までの平均時間は10分で、80%15分以内、90%30分以内に発症した。初回接種後が多いが、2回目の接種においてもアナフィラキシーの発生が報告されている。
症状としは、皮膚症状(蕁麻疹、紅斑、血管性浮腫)、呼吸障害、吐き気、などがみられた。約80%はアレルギー反応の既往、約30%はアナフィラキシー反応の既往があった。過去のアレルギーやアナフィラキシーの原因としては、ワクチン接種(狂犬病、インフルエンザなど)、造影剤、ペニシリンや抗菌剤などの薬剤、ラテックス、ナッツ類、クラゲ刺傷などであった。
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例のうち、34例(52%)は救急外来で、32例(48%)は入院し、治療を受けた。18例はICUで処置を受け、そのうち7例では気管内挿管が必要であった。この7例は全員がエピネフリンが投与され、6例はステロイド剤、5例は抗ヒスタミン剤が投与された。7例全員が3日以内に退院した。追跡調査が可能であった61名全員が調査時までには回復していた。死亡例はなかった。
(考察)
アナフィラキシー反応は重篤な副反応であり、すべての接種場所においてエピネフリン投与等の用意と、緊急処置に対応できる医療従事者の常駐が必須である。しかし、発現頻度は100万回あたり数回程度と低く、適切な処置により全例が短期間に回復している。
表 mRNAワクチンによるアナフィラキシー反応
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