山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信

モデルナ社製ワクチンの安全性

モデルナ社製mRNAワクチンの副反応

アメリカCDCが、モデルナ社製ワクチンを接種した約198万人とファイザー社製ワクチンを接種した約166万人の被接種者における副反応を、4月5日報告しています。
Reactogenicity Following Receipt of mRNA-Based COVID-19 Vaccines | Vaccination | JAMA | JAMA Network
この報告によると、両ワクチンの副反応は接種の翌日に最も頻度が多く、モデルナ社製ワクチンの方が頻度がやや高い傾向にあります。1回目接種においては、接種部位の疼痛がモデルナで約71%、ファイザーで約64%、倦怠感、頭痛、筋肉痛が両ワクチンとも約20%に、悪寒や発熱がモデルナで約10%、ファイザーで約7%に報告されています。2回目接種においては、接種部位の疼痛はモデルナで約78%、ファイザーで約67%に、倦怠感、頭痛、筋肉痛がモデルナで約50%、ファイザーで約40%に、悪寒や発熱がモデルナで約40%、ファイザーで約20%に報告されています。65歳以上と65歳未満を比べると、65歳以上の方がいずれの副反応の発生頻度も低かったと報告しています。

以上の副反応はいずれも接種当日から2日目くらいの急性期に報告され、1~2日で軽快するようです。これとは別に、モデルナワクチン接種後、1週間後くらいに、接種部位の皮膚反応が1回目接種後は0.8%の頻度で、2回目接種後は0.2%の頻度で発生したことが、臨床試験の結果で報告されています。
Efficacy and Safety of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine | NEJM

この遅延性の皮膚反応について、別の論文でも報告されています。
Delayed Large Local Reactions to mRNA-1273 Vaccine against SARS-CoV-2 | NEJM
この論文は、モデルナ社製ワクチン1回目接種後に遅延性皮膚反応が生じた12例を報告しています。1回目接種後4から11日(平均8日)に観察されており、かゆみ、発赤、熱感、硬結などが現れています(図)。2から11日(平均6日)で軽快しています。抗ヒスタミン薬、抗生剤やステロイドが投与されたこともあります。これらの遅延皮膚症状がみられた場合も2回目の接種は行われています。1回目と同様の皮膚症状は4分の1の人に認められ、接種後1から3日(平均2日後)と、1回目より早いタイミングで観察されました。
今後、日本でもモデルナ社製ワクチンの接種が広がるようですので、重要な報告です。

図 モデルナ社製ワクチンの接種後にみられる遅延性皮膚反応
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