山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信

モデルナ社製ワクチンの有効性

モデルナ社製mRNAワクチンの有効性

モデルナ社製ワクチンはファイザー社製と同様にmRNAワクチンです。アメリカを中心に接種が広がり、感染や発症を予防する効果が報告されています。イギリス型変異に対しても有効であることを示す複数の論文が公表されています。南アフリカ型やブラジル型変異株に対しては効果が減弱する可能性が報告されており、さらなる解析が必要です。

最新の報告は世界的に有名なアメリカの病院であるメイヨークリニックからの報告です。
Impact of the COVID-19 Vaccine on Asymptomatic Infection Among Patients Undergoing Pre-Procedural COVID-19 Molecular Screening | Clinical Infectious Diseases | Oxford Academic (oup.com)
同病院では、全身麻酔が必要な外科手術など、特定の治療を受ける患者の全員に対して、症状の有無に関わらずPCR検査を行っています。4万件以上の検査の陽性率をmRNAワクチン(ファイザー社製およびモデルナ社製)接種者と非接種者で比較しました。その結果、1回目接種後10日目以降で79%、2回目接種当日以降では80%、PCR陽性の発生率が低下したとのことです。2回目接種の効果は、2回目接種後1週間程度以降に出現すると考えられますので、抑制効果は80%より高い可能性が考えられます。mRNAワクチンは、感染そのものを80%以上、抑制することを示唆しています。

臨床試験の結果では
Efficacy and Safety of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine | NEJM
約3万人の被験者をワクチン接種群と非接種群に分け、新型コロナウイルスの発症を見ていますが、ワクチン接種により94%の発症予防効果が報告されています。

変異型ウイルスに対する効果については実験室内での結果が報告されています。
Neutralizing Antibodies Against SARS-CoV-2 Variants After Infection and Vaccination | Infectious Diseases | JAMA | JAMA Network
によると、モデルナ社製のワクチンを接種した人の血清中和活性(ウイルス感染を防ぐ力)は、感染して回復した人よりも強く、イギリス型変異株に対しても、従来のウイルスと同程度の効果が報告されています。

別の論文
Serum Neutralizing Activity Elicited by mRNA-1273 Vaccine | NEJM
では、ワクチン接種者の血清中和活性は、イギリス型変異株に対しては低下しないが、南アフリカ型、ブラジル型、そしてイギリス型にE484K変異が加わったウイルスに対しては、数分の1に低下する可能性が示唆されています。この程度の低下が、実際の人での感染にどれくらい影響するかは、今後の解析が待たれます。

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